オニヒトデの対策

サンゴを保全する区域の設定

オニヒトデの駆除のために確保できる人員や予算は限られていることから、オニヒトデの大量発生から広大なサンゴ礁すべてを守ることは不可能である。したがって、確保できる予算や人員と照らし合わせ、「守りたい」、「守るべき」、「守りうる」という観点から、優先的に保全する区域(保全区)を定めることが必要である。

サンゴ、オニヒトデ分布調査、駆除効果の検証

オニヒトデ対策の目的はサンゴの保全であることから、サンゴの生息状況とオニヒトデの分布状況を把握し、計画を立案することが必要である。また、大量発生を予測し、迅速な対応をとるために、稚オニヒトデモニタリングなどの大量発生を事前に予測する手法の導入が必要である。また、実施した駆除で、サンゴの保全がなされているか、駆除の効果等を把握しながら、対策を進めることが重要であり、サンゴをどれだけ守れたかを評価とすべきである。

低コスト、効率的な駆除方法の開発

駆除作業の効率化や負担軽減を目指して、過去にいろいろな駆除手法が検討されたが実用化されておらず、取り上げ方式が採用されてきてた。しかし、前述のとおりこの方法はコストがかかり、効率も良くないことから、低コストで効率的な駆除方法の開発が望まれる。

オニヒトデ駆除の継続

中途半端な駆除は、間引きにしかならず、オニヒトデの慢性的な発生を招く。そのため、オニヒトデが許容密度になるまで駆除を続ける必要があり、長期的な視点で予算の確保や駆除の実施体制を考える必要がある。

オニヒトデ対策の組織、体制づくり

オニヒトデ対策は、行政の農林部局や環境部局、駆除の実施者、科学的なアドバイスを行う学識経験者など多くの人が関わってくる。それらの人々が連携し、効果的にオニヒトデ対策を行っていくための組織・体制作りが必要である。

モニタリング体制の整備

オニヒトデの大量発生を予測することは困難であるが、関係団体等も一緒になった監視体制を整えることができれば、オニヒトデの増加をいち速く察知でき迅速なオニヒトデ対策が行える。

参考文献

https://www.pref.okinawa.jp/site/kankyo/shizen/hogo/onihitode_guideline.html

オニヒトデを回収する装置!?

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